GREATEST JADE~翡翠の瞳に守られて~
雪野一臣がこっちに歩を進めてから、屈み込んで私の顔を見つめた。

端正な顔を少し傾けた雪野一臣が初対面の私を心配そうに見たから、私はどうしていいのか分からずに思わず立ち上がった。

「……ごめん、帰る」

「あっ、藍ちゃん……」

隣の椅子からスクバを掴み上げ、身を翻して広い廊下に出ると、私は玄関扉を開けた。

昼下がりだというのに身を切るような冷たい風が私を襲う。

その風が、私にこう言っているみたいだった。


『今のはほんのひとときの夢だ。お前は独りだ、この先もずっと』


孤独は寒い。

孤独は……痛い。
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