GREATEST JADE~翡翠の瞳に守られて~
スッと頬を伝う涙の感覚に、私は焦って言い訳した。

「ご、めん。今日は何だか私、おかしいの」

その時、

「すみませーん!それ、うちの猫です」

洋食屋の扉が開いて、若いウエイトレスが申し訳ないといったようにガバッと頭を下げた。

「この上に事務所があるんですけど、どうやらまた抜け出したみたいで……」

沢村律がにっこりと笑いながら仔猫を差し出した。

「良かった。怪我はないみたいですよ」

「ありがとうございます」

沢村律から猫を受け取ったウエイトレスの後ろ姿を見ながら、私は少し咳払いをした。

「じゃあ……私はこれで」
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