幼馴染はどこまでも俺様過保護

そしてまた、あの人は訪ねて来た。ひとが忘れようとしているのに、忘れさせてはくれない。

「今日はなに!?私忙しいんだけど!?」

今日は部屋にも入れず、早く帰って欲しくて玄関で話を聞いた。

「あ…すまない…これを渡したくて…これは蒼海の物だから」

招かざる客はそう言って小箱を差し出した。だが、私が受取らずにいると、それを下駄箱の上に置いた。

「もし、瞳が訪ねて来ても相手しなくていいから」

「瞳って誰?ああ、あなたの愛する奥さんだったわね?忘れてた」

あの人が私を訪ねて来るわけ無いじゃない!

明日地球が破滅すると知っても、あの人は私の顔なんて見に来やしないわよ!

「瞳とは別居してるんだ…もう5年になるかな…」

へぇー別居?知らなかった。

知ったところで私には関係無かったけど?

「実は和也は私の子では無いんだ…」

「ぇ?……」

私は突然の告白に衝撃を受けた。

和也が他人の子…

「幼稚園に上がる頃、和也の左利きなのが気になって、調べて貰ったら…」

じゃ、初めから浮気されてたんだ?あの女なら遣りかねない。じゃ、この人は実の子を捨てて、他人の子を今まで育てて来たんだ…

笑える。他人の子に私は負けた?

マジ、ウケるわ!

「今、弁護士さんに相談してる」

この人は和也が自分の子ではないと知っても、世間体を考えて、今迄家族を装って居たって事か?

それで今になって、あの人達にあんたが捨てられたんだ?

お気の毒様。でも私には関係ないわ!

そしてその人は、迷惑な物だけを置いて帰って行った。

私を産んでくれた私の母を忘れ、そして実の子の私を捨てた…そんな人の娘の私が…結婚して幸せになれる訳がない。

そんな私に林さんは合コンへ行こうと言う。

「心配してくれて有難う。でも、私、結婚願望ないし、する気ないの、だから合コンは無理!ごめんね?」

「結婚願望の有る無しは置いといて、美味しいもの食べに行きましょうよ!?今回は男性陣が全て持ってくれるんですよ?行かなきゃ損です!ねっ❣」

私の手を握り必死に行こうと言う林さん。

そんなに必死に言われてもね…全く興味のない私が行っても、場が白けるだけじゃない?

「そんなに私の事心配してくれて有難う。でも、結構よ」

私は私の人生を歩くから…

そう私は一人で大丈夫。





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