幼馴染はどこまでも俺様過保護
幸ちゃんと別れた後、家に帰るとネットオークションを覗いてみた。幸ちゃんが言っていた通りとんでもない事になっていた。

私は利益など考えず、材料費のみの数百円でフリマに出していたのだが、ネットでは数千円、中には1万も値を付ける人までいた。地方の人は、どこに現れるか分からない私を探す為に時間やお金を使うよりネットオークションで買った方が安いし早いという事なんだろ。

なんでこんな物に、何千、何万ものお金を出すのだろう…

フリマの騒ぎから暫くして、澪ちゃんの写真集を出す事が決まり、その写真集にも私の作るアクセサリーを使う事になった。今でもオークションには私のアクセサリーが出ている。そして日に日に値段は上がっている。

いつ迄こんな事続けるの…いいかげん、私の作るものにそんな価値はないって気付いて欲しい…

「蒼海?蒼海!蒼海!!」

「え?何?」

ボーとしていて、隼翔が呼んでいるのが分からなかった。

「澪を説得してくれって言ってるんだ!」

「え?何を?」

「お前、俺の話聞いてなかったのか!?」

澪ちゃんの写真集の撮影に使うアクセサリーを朝方まで作っていて、朝礼の間ボーとしていて隼翔の話を聞いていなかった。鬼の様な形相の隼翔にすいませんと謝ると、朝礼の後、俺の部屋に来いと言われた。

あー私は何やってるんだ…しっかりしないと、仕事でミスしちゃうじゃない…





< 21 / 116 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop