ワケありオンナとワケあり男子の共同生活


「誕生日なのに誘っちゃってごめんね。家族と過ごすとかじゃなかった?大丈夫だった?」

「大丈夫です。そんな予定合ったらちゃんと断ってます。それに……」

ケーキが入ったパッケージをツンツンと指先でつついた。

「高校卒業して誕生日を誰かと過ごすっていうことがなかったから嬉しいです」

缶ビールをお互い持ってプルタブを開けた。誕生日くらい別のお酒にしたらいいのかもしれないけど、そんな誕生日パーティーでもするわけじゃないし。それにわたしはビールが好きだ。

「あゆ、お誕生日おめでとう」

わたしの缶ビールにニッコリと言うヒデキさんが持った缶ビールがコツンとぶつかった。

お祝いの言葉をもらえるのって、こんなに嬉しいことなんだ。

おつまみを食べて尽くし、ケーキのパッケージのフタを開ける。

コンビニで渡されたプラスチックのスプーンでケーキを一口サイズに切って口にいれる。甘い生クリームが口の中で広がる。


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