ワケありオンナとワケあり男子の共同生活


子供が出来た。

避妊はきちんとしてなかった。わたしは彼の子供が欲しかったから。赤ちゃんが出来ればいいなと思いながら身体を重ねていた。

子供ができたときはチャンスだと思った。

これで彼はわたしの方に振り向いてくれる、そう信じてワクワクしながら彼に報告した。これで奥さんと急いで別れてわたしと結婚してくれると。

彼には5歳の子供がいたのに、その時のわたしは変な自信で溢れていた。


返ってきた言葉は“おろしてくれ“だった。

──あゆ、頼む、俺といたいならそうしてくれ。

大好きな人の子供だからどうしても産みたかった。でも、おろせないならもう会えないと言われた。タクヤさんに会えないことの方がその時のわたしには大きいダメージだった。

悩んで悩んで、おろす選択をした。

費用は彼が出してくれた。

いくら、タクヤさんとこれからも会うためとはいえ、大好きな人との間に出来た赤ちゃんの命を奪うことは想像以上に精神的にきた。

何日も何日も泣いた。タクヤさんの前で泣くと迷惑かけちゃうから彼に会ってないときにずっと泣いていた。


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