ワケありオンナとワケあり男子の共同生活
ボロボロに傷ついてる時、彼と会った。いや、見つけたというのが正しい。一方的にわたしが気づいただけてあの時のタクヤさんはわたしに気づいていなかった。
今日ヒデキさんを見つけたように、ショッピングモールで家族3人でいるのを見つけた。
わたしに向けたことない"父親"の表情だった。愛おしいものを、大切なものを見る瞳で家族3人で笑って買い物をしていた。
タクヤさんの手を引いて走っている男の子が無邪気に笑っていてわたしの心をグサッと刺されたようだった。刺さったまま、引き裂かれる感覚。
わたしはタクヤさんと家族にはなれない。
こんなに純粋で可愛い子供という存在を彼はいらないと言ったのだから。
よく子供は愛の結晶だとか言われるけど、わたしとタクヤさんの間には愛なんてなかった。彼は結局自分の家族が一番大事で、わたしなんかただの暇つぶしだったんだ。
セックスという行為に愛なんてない。わたしは勘違いしてたんだ。
「タクヤさん、もう無理です」
彼の家族を見た次の日、わたしは彼に別れを告げた。