ワケありオンナとワケあり男子の共同生活


寂しかったと言われたのが、なんだか少し嬉しかった。わたしばかり追いかけていた感覚があったから。彼にそんな感情があったと知って、初めて対等な立場でいれたのだと思える。

「タクヤさん今日来てくれるのかなって心配してた。理由も言わずに会わなくなって、気まずいから会ってくれないかもって思ってたの」

彼はまたフッと表情を崩した。わたしから視線を逸らして身体から伸びた影に視線を落とした。そしてもう1度わたしを見た。

「俺はあゆに会いたかったよ。でも、別れを言ったのはあゆだから俺から連絡したらいけないと思ってさ。本当は連絡取りたかった。だから、こうして会えて本当に嬉しいよ」

彼の右手がゆっくりわたしに伸びてきた。その手はわたしの頭をポンポンと優しく撫でた。

タクヤさんはわたしを待っててくれたんだ。

この人と会って、どんな嫌な思いをするんだろうって思ってた。さらに傷つけられるんじゃないか、そう思ってた。

そんなことなかったんだ。もっと早く会っていれば良かった。そしたらもう少し早く楽になれたのかもしれない。

「あゆ、俺さ」


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