ワケありオンナとワケあり男子の共同生活


やっぱりあきくんが泊まった初日は、少し気を遣うというか、ソワソワしていたんだけど、3日も経てばあきくんが部屋にいることにも慣れる。

カオルが泊まる時みたいな男女の雰囲気は全くない。男を泊めているっていう意識もあまり自分の中にはない。

それはあきくんの下心が全く見えないからだと思う。

下心が見える相手の方が楽だけど、その感覚は男女の関係がある場合の話。

そんな感じじゃなくて、本当に弟を泊めている感覚に近い。

あきくんがわたしを襲うなんて、まず想像出来ないし、実際に手を出してくることもなく夜は布団にくるまってスヤスヤと眠っている。

だから、彼に対しての警戒心は全くない。



朝食を食べ終わり、皿を重ねて流し台に持っていく。

「今日どこか出かけたりするんですか?」

皿を洗いながら、台所からいつもより大きめの声で話しかけられる。

水が皿に当たっている音と一緒にわたしの耳に届くから少し声が聞き取りにくい。

「特に何も無いよ」

わたしも水の音に負けないように少し大きな声で返す。


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