ワケありオンナとワケあり男子の共同生活
料理だけじゃない。講習で実技をあんなに器用にこなすのも家で色々やってきたからなのかな。
スマホの通知音が部屋に響く。
《もうすぐで家の前着くよー》
スマホを持ったまま玄関に向かった。靴を履き、鍵を開けて扉を開ける。
外に出てすぐ横から声が聞こえた。
「あゆちゃん」
階段の方を見ると、カオルがこっちに向かって歩いてきているのが見える。
カオルを家に入れ、鍵を閉める。
昼間にカオルを見るのが新鮮すぎて違和感を感じるほどだ。
「なんか昼に会うって変な感じだね」
「オレも同じこと思ったよ」
流し台を通り過ぎ、部屋に行く。カオルは部屋をぐるりと1周見渡した。
「あゆちゃんって昼間こうして見ると、男遊びしてるようには見えないね」
遊んでそうだなんて言われたことない。それに遊んでいるつもりもない。
恋愛から逃げたくて、のめり込みたくなくて、考えたのが気軽な今の関係。