ワケありオンナとワケあり男子の共同生活






缶ビールとおつまみをビニール袋に詰めて、一緒に家を出た。

外はやっぱりまだ少し冷える。上着を羽織ってきて正解だ。

公園に着くと、わたしたち以外にも人がいる。普段こんなところに来ないような人たち。きっとみんなお花見だ。

淡い桃色の花びらたちがライトアップされて、昼の時以上に存在感を放っている。

風が少し吹く度にヒラヒラと花びらが舞う。桜をゆっくり見たのはいつぶりだろう。

夜に桜を見るのはもしかしたら初めてかもしれない。

みんな青いシートを敷いてワイワイしている。誰も使ってないベンチがあったからそこに2人で腰をかけた。

あきくんとわたしの間に、持ってきた缶ビールやおつまみを置いていく。この組み合わせに明らかに合わないものが1つ。

「あきくんはコーラ?」

「はい、未成年なので。それに明日もバイトあるし、おれはコーラが好きなので」

あきくんはコーラ、わたしは缶ビールを持つ。プルタブを引くと、プシュッと音をたてて飲み口が開く。


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