ワケありオンナとワケあり男子の共同生活
「いいよ。あきくんのためなら」
好きだから抱かれたいとか、寂しいから抱かれたいとか、セックスが好きだから誰でもいいとか、そういうんじゃなくて。
ただ、あきくんのために何かしたい。だからセックスをするって、やっぱりわたしはおかしいのかな。
でも、声が震えている彼を救う方法が他に思い付かない。
身体を少し離し、彼の唇に指を這わす。
そしてそっと優しく唇を重ねた。
「あきくん、シャワー浴びておいで」
わたしも、ヒデキさんに抱かれたこの身体を洗い流さないと。
あきくんは何も言わず、ただ首を縦に振った。
わたしはあきくんがシャワーを浴びている間に、いつもカバンに入れている避妊具を取り出した。
いつも別々の布団で寝ているから、こうして1つの布団に一緒に入るのは初めてだ。
豆電球だけ点いた薄暗い部屋。
布団の暖かさとあきくんの体温でわたしの身体は暖められる。
お互いに顔を見合わせて、吸い込まれるようにそっとキスをする。
服の上からあきくんの手が触れる。カオルやヒデキさんと比べてやっぱりぎこちないけど、それでも一生懸命さが伝わって、それが愛おしく感じる。