ワケありオンナとワケあり男子の共同生活
その中にあきくんが今まで好きになった女の子はいたんだろうか、とどうでもいい事を考えてしまう。
「じゃあ、あゆさん、食べようか」
“いただきます“と2人で声を合わせて牛丼を食べ始める。やっぱり食べている間は無言だ。
食べ終わった後、わたしが先に話し出した。
「あきくん、もう少しで終わるね。わたしの家に泊まるのも」
正直、少し寂しい。カオルとヒデキさんとも会ってはいるけど、その2人とあきくんの存在は何か違う。
あきくんと一緒にいたら寂しくはなかった。一緒にいるだけで楽しいし、彼の笑顔に癒された。
だから、彼をセフレと言うには抵抗がある。
今でこそ身体の関係があるけど、元はただの同居人。性欲のためというのは少し違う。かと言って、恋愛感情があるかと言われたらそれも少し違う。
家族……うん、家族とも違うけど他の関係と比べたらこれが一番しっくり来るかもしれない。
あきくんがどう思っているかは分からないけれども。
「あゆさん」
お冷を少し飲んで彼は口を開いた。
「あの、そのことなんだけど……」
あきくんは突然両手を合わせた。