再会は、健康診断で。
結城さんじゃないけど、我を忘れて押し倒したりしたら本当にシャレにならない。せっかくここまでこぎつけたのに、そんなことをしたら本気で嫌われてしまいそうだ。
深呼吸しながら気持ちを落ち着かせて、西川に貸す服をクローゼットの中から選んでリビングに顔を出す。
「西川、これ使って。着てるやつは洗濯機で……ああ、それ俺の高校時代ね」
壁に貼られた写真を見ている西川の隣に立って、一緒にその写真を見つめる。小学校からずっと野球をしていた俺は、高校でも野球をやっていた。
そこそこ優秀なピッチャーだった俺は、私立からも誘いが来ていたのを断った。西川が野球の名門校としても知られる県立の高校を第一希望にしていると、知ったからだ。
中学を卒業したら告白しようと決意していた俺は、迷いなくそこに進学することを決めた。
まあ、西川は俺が同じ高校に進むと聞いたら女子校に進学先を変えてしまって、結局告白もできなくて現在に至るわけだ。
甲子園にも出れて、それなりに充実した高校生活だった。それでもやっぱり、青春時代を西川と一緒に過ごしたかったなと思う。