再会は、健康診断で。
「……っあ、ごめっ。あー、もう俺って本当にダメ」
節操のない自分が情けなさすぎて、がんがんハンドルに頭をぶつけている俺に、西川が少し笑った気配がした。
「……本当になにもしない?」
あれ、怒って……ない? 恐る恐る西川を見ると、眉を下げて困ったように俺を見てる。
「がんばるけど、もしかしてキスはしちゃうかも」
自分を抑えられるのか自信がなくて素直にそう言っても、西川は自分の家に帰るとは言わなかった。
ぶるっと震える西川を見て、もう一回がんばって我慢すると宣言して車を家に走らせる。
車の中では、俺も西川も喋らなかった。
西川がなにを考えているかは分からない。俺は、西川が俺の服を着て隣にいるってだけでやばいくらいドキドキしていて、安全運転することに必死だった。
ドキドキしながらも運転に集中していると、俺の家に着いた。車を降りて助手席に回って、西川が雨に濡れないようにパーカーのフードをかぶせる。
「散らかってて悪いけど、どうぞ」
西川を家に入れて、西川が俺の家にいるってだけで興奮してる自分を必死に抑えた。