再会は、健康診断で。

黒崎さんに触れられたとき、鳥肌がたつくらいすごく嫌だった。平根だったら、ああはならない。


抱きしめられても、触れられても、ドキドキはするけど、心地いいと感じる。


「これでダメになったら責任持って俺がもらってあげるからさ。そのときは俺の所ところにおいでよ」


「絶対嫌です」


迷わず食いぎみに即答した私のことを、黒崎さんがジロリと睨んでくる。


「ほんと、ムカつくわ。こじれてダメになっちゃえばいいのに」


この人、本当にとんでもない性格してるわ。携帯も返してくれないし。平根、絶対変な誤解してるよね……。


結局、黒崎さんが携帯を返してくれたのはお店を出てからだった。なんだかんだ言いながらも、今回も奢ってもらってしまった。


「ごちそうさまでした」


携帯を受け取りながら頭を下げると黒崎さんは、はあっとため息をついた。


「まあ、一応会社の後輩でもあるからね。嫌がらせできたし。携帯、ずーっと鳴ってたよ」


黒崎さんのその言葉に携帯を見ると、たしかに平根からの着信がたくさん残っている。


ずっと鳴っているのに教えてくれないなんて、やっぱり性格が悪い。


「彼とどうなったかちゃんと教えてね。ダメになったら本気で責任とるから」


「だからいいですって」


首を横に振った私のことを強引に引き寄せた黒崎さんが、ニヤッと意地悪な笑みを見せる。

< 138 / 240 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop