再会は、健康診断で。

「まあまあ。恋のスパイスってやつだよ。これくらいでダメになるならそこまでなんじゃない? 彼がグズグズしてるんでしょ? 嫉妬してくれて上手くいくかもよ」


黒崎さんの言葉に私は首を横に振る。グズグズしているのは、私だ。


真っ直ぐな平根の気持ちに答えられていないのは、私が勇気がないからだ。


平根があの頃とは違う男の人だっていう、当たり前のことにさえ戸惑っていて、その先に進む勇気がなかった。


だけと一緒にはいたくて、結局私は平根の好意に甘えているんだ。


「なんだ、西川さんがグズグズしてんだ。なら、ちょっとやりすぎたかな。俺だったら相手の男殺してるわ」


真顔でそう言う黒崎さんにゾッとする。この人、本当に怖い人だ。


「なにグズグズしてんの? 好きならさっさとくっつけばいいじゃん」


そんなの分かってるけど、恋愛初心者でそのへんは小学生レベル……いや、それ以下な私はそれが出来なかった。


この気持ちが恋なのかいまいち分かってなかったし。でも、今日ハッキリした。私、平根じゃなきゃ嫌だ。


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