夏の夜の光
『ごめん…出ていくタイミングがわからなくて…』

私は正直焦った。

『ええょ…ごめんびっくりしたやろ』

『いゃ…大丈夫』

『はぁ…みかに嫌なとこみせてしもたなぁ』
貴斗はそういっていつになく悲しい笑顔を私に向けた。

『なんかあったん?』
『…いや別に』

『別にって顔してないよ…』

私は貴斗の顔を覗きこんだ。
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