最期の時間を君と共に
右頬を膨らませて、怒っている……ふりをしているようだ。少し笑ってから、ゆずきも席についた。にしても、誰だろう。記憶を引っ張り出していく。恨みをかうようなことしたかなぁ……。次々に引っ張り出していると、これじゃないかというものが出てきた。
さほど遡らない一昨日のことだ。
ユキナからとあるお願いをされた。それは、“ユキナもゆずきちゃんと友達になりたい”というもの。私のゆずきだと勝手に思っていたから、少しショックだったが引き受けた。でも、なんとゆずきからのこたえは“ノー”だった。かなり嬉しくて、理由など聞かずにユキナに伝えた。その時のユキナは、ひどく落ち込んでいるというより、怒っていると言ったほうが正しかった。その怒りの矛先が私に向いたのかもしれないな……。チラッとユキナに目をやると、案の定、私を睨んでいた。筆箱を盗ったのは、ユキナで間違いないだろう。私も、ゆずきと友達になってから、学校のほとんどの時間をゆずきと過ごしていたし、ユキナが全て悪いというのは違う。
さほど遡らない一昨日のことだ。
ユキナからとあるお願いをされた。それは、“ユキナもゆずきちゃんと友達になりたい”というもの。私のゆずきだと勝手に思っていたから、少しショックだったが引き受けた。でも、なんとゆずきからのこたえは“ノー”だった。かなり嬉しくて、理由など聞かずにユキナに伝えた。その時のユキナは、ひどく落ち込んでいるというより、怒っていると言ったほうが正しかった。その怒りの矛先が私に向いたのかもしれないな……。チラッとユキナに目をやると、案の定、私を睨んでいた。筆箱を盗ったのは、ユキナで間違いないだろう。私も、ゆずきと友達になってから、学校のほとんどの時間をゆずきと過ごしていたし、ユキナが全て悪いというのは違う。