最期の時間を君と共に
「嘘。深山さんの反応が面白いから。浮気なんてしないわよ。ところで、深山さんはなんで平日の昼に出歩いてるのかしら?」

あ……。誓とそばにいるために今週の金曜日まで休むと決めている。私と誓、お母さんは分かっているが、三柳さんからしたら不思議に思うことだ。

「……色々あるの」

「なにそれ、サボりってやつ?体調は優れているようにみえるけど」

まぁ、簡単にいえばサボりになるのかな。……いや、まって、なんで三柳さんも出歩いてるの?

「三柳さんこそ、なんで?」

「ああ、私?私はサボりじゃないわよ。創立記念日で学校休みなの」

あなたと一緒にしないで、と言われ、口を尖らせる。一言余計だし。

「……誓くんは元気なの?」

誓……。今はあまり聞きたくない言葉だ。でも、三柳さんと話すと決めた限り、避けては通れない道だ。

「どうだろうね。昨日は元気そうだったけど」

「なによ、どうだろうって。まぁ、幼馴染だからといって全部知ってるわけでもないか」
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