最期の時間を君と共に
「さみぃだろ?……中入れよ」

中々視線を合わせてくれない。合わせてほしいのに。でも、私のせいだから。

「ごめんなさい!……本当にごめんなさい」

人目なんて気にせず、思いきり頭を下げた。これは、自己満足でもあるのだと思う。どんな顔をしているのか、見るのが怖い。だから、頭を下げるんだ。
中々、返事がこない。……なんて言われるのかな。
頭上げろ、とか、許さねぇから、とか……。

「……びっ……くりした」

「へ?」

まさか、そんな言葉がくるとは……。思わず頭を上げてしまった。

「いや、その……俺も悪かったからさ。そんな、頭さげんなよな」

頭をさげたのは自分のためなんだけどな。何も言えず、苦笑いを浮かべた。

「本当にごめんね。……これからも今までのように接してくれますか?」

緊張で敬語になってしまう。
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