最期の時間を君と共に
「お前は意味分からなくていいんだよ。……なんで脱走してんだ」

「だーかーら。見知らぬ人に言いたくないってば」

いつ終わるのかな……。絶対長くなるよね。

「いじめられでもしたか?」

誓の質問に彼は黙ったまま。図星か……。

「なんで、いじめられてんの?」

誓は真剣だ。さっきまで纏っていた空気とは違う。彼もそれに気づいたようで、唇を強く噛んだ。

「…別に、なんでもいいだろ」

「脱走したくなるほどなんだろ?言えよ」

誓は真剣だが、どこまでも上から目線だ。

「……あー、もう。言ったらどっか行ってくれるのか?」

「あぁ」

誓は迷うことなく即答した。私も静かに頷く。

「自業自得なんだよ。俺、イジメてたんだ。クラスのやつをな。初めは結構な人が俺について、一緒にイジメてたんだけど……、俺の知らねぇ合間にこっち側だった奴がイジメられてる奴とダチになったんだ。そしたら、意外といい奴だって言い出してさぁ。俺がイジメられるようになったんだ。俺がイジメていたときよりも、数倍やばいやつでな。あいつらは俺に休んでほしいと、消えてほしいと思ってる。だから、俺はあいつらに思い通りに動いてやったんだ」
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