君の隣で花が散る
聞き覚えのある声が聞こえる。


「お嬢さーん!」

「もしかして......」


振り返ると今日のしつこい宣伝してきた女の人がいた。


「やっぱり」


でも、普通ここまで来る?


「知ってるの?」


れおが私に聞く。


あ、そうか。

れおは知らないのか。


「うん、れおが洋服買ってくれている間にしつこく私をどこかに連れて行こうとした女の人」

「大丈夫だった?」

「うん。騒がしい宣伝だった。なんとか振り切ったから大丈夫」

「振り切れてなかったみたいだな......」


そう言ってれおは女の人を見る。
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