君の隣で花が散る
「で、襲ってきたあの女の人は何者なの?」


屋上に私の問いが響く。


「あれは怨霊だよ」

「オンリョー」

「違う。アホ面してんじゃねぇ、幽霊の方の怨霊だ」

「あー、怨霊」

「そう」


え、怨霊??

怖っ!


「俺が前に言ったよな? 怨霊に襲われないように守る役目があるって」

「うん」

「あー、襲われてしまった......」


れおは悔しそうだ。


「ちゃんと守れているじゃん」

「 "ちゃんと" ではねえよ。

もうちょっと早く気付けるはずだった。

杏花が気を失わずに済んだかもしれなかったのに」


「別にそれはれおのせいじゃないよ」


それでも、れおはとても悔やしそうだった。

早めに気付けなかったことに責任を感じているらしい。


「なんでその怨霊が私を襲ったの?」

「え?」

「助けてって言っていたけど......?」


あの時の女の人の形相は心臓が縮むほど怖かった。


「杏花、お前は『死に際』が見えるだろ?」

「うん」

「怨霊は『死に際』の見えるお前が憎いんだよ」

「なんで?」


なんか、憎まれるようなことしたかな・・・?


「怨霊と戦っているときに聞いたんだが......」




_____杏花は人の『死に際』が見えるのになんで私を助けてくれなかったの?_____




「だから助けてって言っていたみたいだ」
< 42 / 76 >

この作品をシェア

pagetop