君の隣で花が散る
「・・・」


私は何もいえなかった。

唇をかみ締めその場に立ちすくんだ。



「ごめん」



謝りたかった。

その女に人に頭を下げたかった。


でももういないから、ぽつりと呟いた。



「杏花は悪くない」



なによそれ。


「普通の人じゃなくて『死に際』が見える私以外に誰がやるっていうのよ!」


なんでれおに怒っているんだろ......

れおのせいじゃないのに。


「救えなかった私が悪くないわけがないでしょ......」


ぎゅっと拳を握り、空を見る。

涙が出てきそうで、零れないようにするので精一杯だった。



「私の生き方、間違っていたのかな......?」



吐きだすようにどうしようもないこの気持ちをアスファルトにぶつけた。
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