道の果て・・
涙が溢れて、どんどん
流れ落ちた。

夏生はぎょっとして慌てながら
「おふくろは、また和津のこと
 責めるようなこと書いてたのか」
と言って、私の手から
手紙を奪い取って読み始めた。

そしてそれは違うことに気付いて
頭を掻きながら、
「また、余計なことを・・」
とつぶやいた。

前に私達の道を引き裂いた夏生の
母親が、今度は私達の
道をまた繋げてくれた。

そのことに感謝の気持ちで
いっぱいになった。

2人ともそこで涙が止まらなくなった。

何度離れてもまた、繋がる
私達の道はまた、繋がった。


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