久遠の絆
『ニアス、応答しろ!』
「グレン中将?!」
『やっと繋がったか!おい、お前、帰って来いよ。元帥閣下がおいでだぞ!』
「カイルさまが?」
『おうよ。今回のことは軍法会議ものだが、まあ、元帥に免じて大目に見てやる。だから帰って来い』
「帰れません」
『あ?なんだって?』
「撃墜されました。現在降下中」
『…………ぶわっかもん!!』
スピーカー越しの大声に、耳がキーンとした。
「ジャングルに何とか不時着できないかやってみます。なので、しばらく通信は遮断し
ますよ」
『あ、こら、待て、ニアスっ!これ以上勝手なことは…………プツン』
(すっごい怒られるんだろうなあ)
それも無事に帰ることが出来たら、だ。
(とにかくやってみよう)
尾翼の火が、いつ燃料に引火するかも分からなかった。
徐々に近づいて来る、ジャングルの高木たち。
(ひゃあ~~、僕どうなるんだろ)
速度と高度をバランスよく下げていかなければならない。
どちらか一方でも狂えば、機体はたちまちあらぬ方に傾いて、墜落してしまうだろう。
戦闘中よりも、集中力を要した。
疲労から操縦桿を持つ手が震えてくる。
だが、諦めるわけにはいかなかった。
どんな形であれ、もう一度カイルの元に戻らなければならない。