密かに恋焦がれて
いなすように言うと冷蔵庫で冷やしていた缶ビールを幾つか持ちヒロの方に行ってしまった。
琴美もお盆にお料理のお皿をのせ後を追いかける。
「えっ、これ康成が作ったの?さすがだな何をやらしても器用にこなす。
おっ!こっちも美味しそう」
あっ!それは……
お兄ちゃんと一瞬目があった。
私が作ったもの。
ヒロはお兄ちゃんが作ったと思って食べてる。
美味しいっていってくれるかな……。
琴美は無意識に両方の手を祈るように合わせた。
「そういやぁ、この間泊まったときにもこういうのあったよな?上にのってるものはちょっと違うようだけど……
お前がこういう物まで作るなんてな……康成はおばさんのお料理上手なとこ継いだわけだ」
「俺じゃない。それ作ったの琴美だ」
ヒロは驚いた顔で琴美を見た。
「これ……お前が作ったの?」