密かに恋焦がれて


12月に入ると気温は一気に下がり今朝も冷え込みが厳しい。
今日は日曜日で特に予定もなくベッドからもなかなか出れずにいた。


スマホの着信音が鳴る。
琴美は漸く起き上がり手に取ると康成からだった。


《……お兄ちゃん?》


《まだ寝てるのか?》


《だって寒くて……》


《クリスマスに予定あるか?》


《いきなりどうしたの?》

クリスマスなんて家では小学生ぐらいまではケーキなんか用意してもらってやった覚えはある。
学生の時は友達同士でちょっとしたパーティをしたでも社会人になってからはない……。


《クリスマスに男二人じゃ虚しいしお前来いよ》

《男二人って……ヒロと?》

《ヒロがまだ落ち込んでてさ……元気づけようと思ったんだイブはお店も忙しいらしいがクリスマスの夜なら七時前には閉めるって聞いたから呼んでる》


直ぐに行くとは言えなかった。ヒロと真奈美を逢わせたあの日からモヤモヤとした気分が抜けなくてどうしたらいいか解らなくなっていた。

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