それはきっと、君に恋をする奇跡。
そもそも、そんなの例えだってことくらい分かってる。
それくらいの元気をくれるってことなんだよね。
そんな想いが伝わって、ジーンとする。
水瀬くんは、ビタミンだけじゃなくてエネルギーもくれる。
だって、水瀬くんの言葉で、少しだけ心が軽くなったんだから。
すこしだけ、前へ進めそうになったんだから……。
カラオケを出て、この間と同じように駅へ向かう。
「陽菜もさ、俺のこと蒼って呼べよ」
ホームで電車を待っていると、突然そんなことを言ってきた。
「……えっ?」
「席も隣でプリ取ってカラオケまで行ったのに、俺のこと"水瀬くん"って。その距離感ダメじゃね?」
「そう……?」
「そう。ほら、蒼って呼んでみ?」
ドクンッ……!
「いやっ、あの……」