神様修行はじめます! 其の五
 そんなことを考えている間に、クレーターさんがツカツカとしま子の方へ近づいていった。


 そして、おもむろに両手でハンマーを振り上げて……


―― ガツーンッ!


 なんと、しゃがみ込んでるしま子の頭頂部に、思い切り反動をつけてハンマーを振り下ろした。


「ぎゃー!? し、しま子ー!?」


 突然のテロ攻撃に、あたしは青ざめながら悲鳴をあげる。


「なにやってんのクレーターさん! 気でも狂ったの!? ……ゲホッ! ゲホ!」


 しま子の頭にハンマーが直撃した瞬間、さっきと同じ煙が濛々と立ち昇って、しま子の姿を隠してしまう。


 あたしは涙目になってゲホゲホ咳き込みながら、懸命に両手をパタパタさせて煙を追い払った。


「しま子大丈夫!? どこ!? どこ!? どこに……あれ?」


 あたしはキョロキョロと周囲を見回した。


 しま子、いないんですけど。


 さっきと同じように煙はあっという間に消え去って、すぐに視界は良好になったのに、しま子の姿がどこにも見えない。


 んなバカな。たった今までここにいたんだから、あのデカイ図体が見えないはずがない。


 ちょっと、やだ、しま子どこ行っちゃったの!?


「滅火の娘よ、赤鬼ならそこにいるぞ」


「いないよ! クレーターさん、しま子をどこに隠したの!?」


「隠してなどおらん。ちょっと小さくしただけだ」


「小さくってそんな……! ……え? 小さく?」


「足元を見てみろ」


 言われた通り素直に自分の足元を見たあたしは、そこに発見した物体に目を丸くして絶叫してしまった。


「し、しま子ぉ――――!?」

「うああ――っ」


 ポケットサイズに縮まったしま子が、畳の上でピョンピョン飛び跳ねながら、必死に『ここだよ』アピールしてる!
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