神様修行はじめます! 其の五
 彼の操る蔓が九尾のノドを締め付けた途端、赤ん坊の泣き声がピタリと泣き止んだ。


 声が聞こえなくなったら、あっという間に霧が晴れたように頭がスッキリして、正常な思考が戻ってくる。


 な、なにやってたんだ? あたしは。


 そうだよ。赤ちゃんを守らなきゃ!とか言ったって、あれ別にあたしが産んだ子じゃないって。


 そもそもあれ、赤ん坊じゃないし。厳密にバケモンだし。


 ほら、見てよ。釣り目の中年男の頭部からニョッキリ生えてるベビーとか、ないわ普通に。


 あのグロいの抱っこして、『とっても可愛い♪』とかって、聖母みたいに微笑む自分の姿を空想させられてたなんて。


 ……セバスチャンさん。ソイツ手加減なしでサッサと始末して。
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