私の最後の愛
エントランスを出ると車が4台。
「多いね。」
「敵国に行くもんだからな。」
車に乗り込むと龍が煙草を取りだすために手を離す。
私は龍が咥えた煙草をひったくって箱に戻す。
箱もひったくると力いっぱい握り潰した。
「今日は喫煙禁止ね?」ニコリと微笑んで言うと龍の顔が引きつる。
「っ、あぁ。」
前に座っていた虎がこっちを向いて笑っている。
「それ、開けたばっかのヤツじゃん。やるね。稀ちゃん。」
「だって、煙草ばっか吸ってんじゃん?早死するよ。」
チラリと龍を見ると凄く不機嫌そう。
でも、繋がれた手は固く結ばれていて。
少し離れていた私達には隙間ができていた。
私が隙間を埋めるように腰を寄せるとすぐに回ってきた腕。
速すぎでしょ。