L'eau, je suis important...
「いや、気にしなくていいよ。
俺さ、小さい頃今回みたいに倒れたことがあるんだ。」
僕を気遣うように、断りを入れ、話を始めた。
大﨑の言ったことに驚きながらも、頷き続きを促した。
「そのときに一部の記憶が抜け落ちたらしいんだ。」
え?
記憶が…?
「その記憶は今もないのか?」
気になったことを口にした。
「いや、もう思い出した。
過去の記憶に触れたら、頭痛が激しくて。それで脳が処理しきれなくなったみたいで、倒れたらしいんだ。」
あの時叫んで倒れたのは、記憶で脳がパンクしたってこと?
「そうなのか…。」
視線を下に流しながらつぶやいた。
僕の言葉を最後に訪れる沈黙。
沈黙の中、下を向いた状態でも感じた強い視線。
ゆっくりと視線を上げると、大﨑と目が合った。
「なぁ、佐藤。悪いけど……その……」
視線を泳がせ、言葉を濁した。
大﨑の言いたいことがなんとなくわかった。
言いづらいんだろうな…。なら、僕が動くか。