joy to the world !

「やっべハズした?」

 上村くんはおかしいなと首元を掻きながら傾げている。

「えっとー、サンタはプレゼントを配るじゃないですか」
「うん」
「で、プレゼントを用意するコビトがいるって話きいたことありません?作るのか用意するのかは知りませんけど」
「……初めて聞いた」
「だから亜子さんはそのコビト。それに、ギラギラしなくても最高に綺麗っす」

 上村くんは照れもしないで、でも笑顔もなく、真面目な顔で言い切った。

 目の前の指紋ひとつない窓には、壮観と呼べる夜景。
 天井や上品なシャンデリアと一緒に反射しているのは、私服にシザーケースをぶらさげてエプロンをしたいつも通りの私と、デニムにパーカーにエプロンの男子大学生。

 こんな年下の子に口説かれると自惚れるほど、自分を知らないわけじゃないけど。


< 12 / 13 >

この作品をシェア

pagetop