純情シンデレラ
「でも招待された親族は、僕だけじゃなくて、僕の両親や兄たちもいるけどさ」
「お兄さん、何人いらっしゃるんですか?」
「2人だよ。僕は3兄弟の末っ子だ。兄の一人には、前、見上さんの会社で会ったよね?」
「あ、はい」と私は言いながら、課長さんと初めて会ったときのことを思い出していた。

もう一人のお兄さんは、有栖川建設の部長さんなのよね。
そして有栖川建設は、家族経営の会社で・・・。

「そう言えば。さっき馬車でここに来たのは君だよね?」
「ああぁ、それはあんまり話題にしてほしくないんですけど・・」
「なんでだい?僕にはまるで、プランセス・ミニヨンヌ(可愛らしいプリンセス)が登場したように見えたよ」
「な・・・」
「僕だけじゃなくて、その場にいたみんなの視線を集めていたし」
「だからですよ!」と必死に言う私を、課長さんは「分からないな」という顔で見た。

< 243 / 530 >

この作品をシェア

pagetop