純情シンデレラ
ごはんを食べに行くことは別にいいんだけど、この分だと宇都宮さんの車に乗って行くことは、ほぼ確実で。
それが非常に・・・困る。
松本さんもそれが分かっていたから、言い淀んでいたに違いない。

さぁどうしようか。
どう言えば宇都宮さんたちに嫌な想いをさせずに済むだろう。
どうやって断ったら、お互い困らないだろうと頭の中で目まぐるしく考えていたそのとき。
近くの出入口付近がやけに騒がしくなった。
と思ったら、私たちの目の前に、有栖川さんが立っていた。

「やあ見上さん!ここにいてくれて良かったよ」
「あ、有栖川さ・・・どうしてここに?」

心底ビックリした私は、メガネ越しの目をまん丸に見開いた状態で、有栖川さんを見ていた。

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