純情シンデレラ
それからすぐに社員食堂から戻ってきた素子さんは、電算室にいる私の方に、すぐさまやってきて、「ケイちゃん。さっきはごめんね」と謝ってくれた。

「ううん。私の方こそごめんなさい。怒鳴って勝手に先にここに戻ってしまって・・素子さんは悪くないのに」
「私のことは気にしなさんな。それより松本さんよっ!剛さんからは聞いてたけど、あの人やっぱり・・・不器用過ぎるわ」
「はい?不器用・・?」
「いや、さっきのことは、私も何も聞いてなかったのよ。でも自分が気にして調べ上げたことを剛さんに代弁させるとかさぁ。最初っから自分で言えばいいのにって、松本さんに言ったの、私」
「あ・・・それで?」
「“けんじょう君は俺が言っても聞かない”って」
「な・・・っ。私の話を聞いてないのは松本さんの方じゃない!」

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