純情シンデレラ
・・・人は怒り過ぎると、叫ぶより、無感覚になろうとしてしまうのかな・・・。
と思ったけれど・・・。

「ああそうだ。だから・・・本当はあのとき、食堂に行ったら、君のご両親に君と結婚したいと言うつもりでいたんだ。だが・・・バカだな、俺は。君の気持ちを完全に読み違えていたと思い知らされただけだった」
「・・とに」
「え?なんだ?聞こえん・・」
「松本さんの、バカぁッ!!!」と私が叫んだとき、ちょうど列車のドアが開いたので、私はどこの駅かも分からないまま、導かれるように列車を降りた。

・・・やっぱり、人は本気で怒ると、叫ぶものなのかな。それとも私だけ・・・?
それとも私、怒ってるのかな。悔しいだけなのかな。悲しいのかな。もう分かんないや。

ただ分かっているのは、自分が泣きながら歩いているということだけだった。

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