純情シンデレラ
「おいみかみ君!待てよ!」という松本さんの低い声が背後から聞こえてきたけれど、私は無視して歩き続けた。
満員電車の中で「バカぁ!」と私に叫ばれて、怒っているのかもしれない。
それで私についてきてるんだろうけど・・・でも私だって怒ってるんだから!
しかもまた私のことを「みかみ君」って呼んだことも、松本さんに対する怒りに拍車をかけていた。
同時に、松本さんが「みかみ君」と呼ぶことで、私たちの間に決定的な「距離」と「溝」ができているような気がして。
それがなんだかすごく悲しくて、涙がとめどなく流れ出てくる。
・・・それにしても、横殴り状態で降ってくる粉雪が、風向きの具合でちょうど顔に当たるのがまた・・私にとってそれは、メガネにも当たってるってことを意味しているわけで。
加えて涙でも視界がくもってしまうし。外も元々曇り気味で暗いし。あぁ歩きにくい!
とにかく、メガネを外して涙を拭かなきゃ。何も見えなくなってしまうと思った私がピタッと立ち止まったとき。
松本さんが背後から私を包み込むように抱きしめた。
満員電車の中で「バカぁ!」と私に叫ばれて、怒っているのかもしれない。
それで私についてきてるんだろうけど・・・でも私だって怒ってるんだから!
しかもまた私のことを「みかみ君」って呼んだことも、松本さんに対する怒りに拍車をかけていた。
同時に、松本さんが「みかみ君」と呼ぶことで、私たちの間に決定的な「距離」と「溝」ができているような気がして。
それがなんだかすごく悲しくて、涙がとめどなく流れ出てくる。
・・・それにしても、横殴り状態で降ってくる粉雪が、風向きの具合でちょうど顔に当たるのがまた・・私にとってそれは、メガネにも当たってるってことを意味しているわけで。
加えて涙でも視界がくもってしまうし。外も元々曇り気味で暗いし。あぁ歩きにくい!
とにかく、メガネを外して涙を拭かなきゃ。何も見えなくなってしまうと思った私がピタッと立ち止まったとき。
松本さんが背後から私を包み込むように抱きしめた。