爆走姉貴ー星路の苦悩ー
いいからって何だよ!
いいからっって!


「ひひははへ!!」
「食いながらしゃべんな」

つーか、ポッキーの量多過ぎだぞ!
耳から出るかと思った!


「星路、ここに何で来たかわかってんの?」
何で?
「女の心理を聞きたいんじゃなかった?」
心理…。



そうだったぁっ!
俺は美鈴との幸せを学ぶ為に来たんだ!



このままでは俺は、美鈴と何も無いまんまだからな。
半年も付き合って何も無い俺と美鈴……。


別に初めてって訳じゃないけど…美鈴を前にすると頭が真っ白になる俺。



言いかけた事は何度かある。

だが、美鈴に首を傾げて笑われると…なぁに?星路くん…と笑われると…。

何も言えなくなるんだ!



このままではまずい!
美鈴に誤解される!

どう打開すればいいのか、事実、俺は行き詰まっている!





「ちゃんと聞けよ?星路」
「…うん」



何から聞けばいいのかわからないが、とりあえず返事をした。



「リンちゃんなら、答えてくれると思うぞ」


気さくな雰囲気だからと、雅治は笑う。


リンちゃん、リンちゃんか…。



ポメラニアンじゃなければ話通じるしな。
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