爆走姉貴ー星路の苦悩ー
これはどういう事態なんだ?
こんなのは予想していなかったぞ?!

まさか美月がキャバクラにいるなんて…誰が予想できるっ?!



無言のまま、美月をチラ見する。

美月は携帯を手に、何かをしている…。



「リンちゃん、彼氏にメール?」
「何言ってるのぉ?リン、彼氏なんかいないよぉ?」

雅治の肩を叩きながら、笑う美月。

何が、彼氏なんかいないよぉ?だっ!!
美月みたいな奴がいるから、男の立場が上がらないんだよっ!

うつむき、思わず舌打ち。



♪♪♪♪♪〜…。



「星路、携帯鳴ってんぞ」
「あ……ああ」


ジーンズのポケットに手を伸ばし、着信音を鳴らす携帯を開いた。



メール…………。




美月からだぁっ!!






“余計な事を言うな
言えば………殺す!”




こっ………殺される?!







震える指で携帯を閉じた。


視線を感じ、上げると…美月がめちゃめちゃ悪意に満ちた笑顔を浮かべてるんですけどっ?!



恐いっ!!



背筋に、冷や汗が流れていくのを感じた。


俺……かなりヤバイんじゃ?!



逃げたい!

つか泣きたい……。
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