爆走姉貴ー星路の苦悩ー
喉が焼け付く緊張感!
つか生命の緊張感!


テーブルに置かれた烏龍茶を取り、一気に飲む。





「リンちゃん、こいつ、星路の姉貴って、かなり恐い姉貴らしいんだ」
「――ばはぁっ!?!」



烏龍茶を吹き出した。

何を言ってんだよぉ!
拓也ぁぁ―――っ!!



「そうそう、悪魔だとか言ってさぁ〜」
「まっ…はぶっ!」
「めちゃくちゃなんだってよ?」
「はっ!みっ!ちがっ…!」


もう止めてくれぇぇ―――!!

殺される……!!
美月に!




「へぇぇ〜…星路くんの姉さんが…ねぇぇ〜…」


美月さん……。
頼むから、ニヤリとしながら舌なめずりするのは止めてクダサイッ!



「星路くん、お姉さんの話、リンに聞かせてよ?」
「はいぃっ?!」
「聞きたいなぁ〜」
「………」


…何?
何を言っちゃってんすか?
美月さん。



「聞きたいんだけどぉ〜?星路くん」



声は猫撫で声。

だがその視線は、俺を見る美月の瞳に浮かぶ文字は……。




―殺…―





「いいじゃん、話してやれよ。星路」


拓也?!
そんな気軽なっ!!


美月は処刑予告をしてるんだぞ?!
< 46 / 114 >

この作品をシェア

pagetop