訪問者数１万人突破記念！②短編小説「恋愛リアリスト」

そんな中で、入井和と出会ったのは運命的でもなんでもなくて

会社の朝会

その場で入井和は姿を現した。

「えー、本日から国内勤務に一時勤務が決定された入井和くんだ。」

センター長の挨拶ではじまった全社員の目の前で入井和は柔らかい表情で言った。

「不慣れなことも多いですが、久しぶりの日本にウキウキしてます、みなさん、どうぞよろしく。」

その挨拶に、女子社員は朝会の内容はそっちのけでキャーキャー言ってた。

私はといえば、同僚の森大和と一緒になって冷静に分析してた。

「香菜は、どう思う？」

「うーん、確かにイケメンだけど、遊んでそ。」

「だよね、あの手の顔は、手も早いし言葉もたくみ、女をひっかけるのも早そうよね。」

なんて、言いつつ笑ってたんだけど

だって、こんな人と関わることなんかあるわけない。

そう、思ってたから。