訪問者数1万人突破記念!②短編小説「恋愛リアリスト」
自分の唇を塞ぐこの人が誰だったのか

一瞬、私はパニックになった。

柔らかく重なる唇

憧れの壁ドン

うっとりするくらいのイケメン

いや

いやいやいやいや!!!!

色んな好条件が揃っているからといって、

いきなり―

いきなり、キスとか!!!!

私は、壁を背中に入井和の胸を押し退けて、唇を右腕で隠して怒鳴った。

「な、何っするんですか!」

顔に一気に熱がこもり、私は震えているのを感じた。

かっこよければ何してもいいとでも思ってんのかこの色男は!
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