そこの御曹司、ちょっと待ちなさい!
「よう、慎吾久しぶり。
こっちの子は、もしかして彼女?」
立食形式のバイキング。
内心高級料理を片っ端から食べたい衝動にかられながらも、シルバーグレーのネクタイをした慎吾の横でおとなしくしていると。
セレブ男性らしき人が、薄笑い浮かべながら、いきなり慎吾に近づいてきた。
ずいぶん親しいみたいだけど、もしかして......。
「お久しぶりです、兄さん。
......うん、彼女の、櫛田真由さん。
真由、僕の一番上の兄だよ」
予想通りお兄さんだったみたい。
一番上ってことは、今回結婚するお兄さんの方ではない方ね。
お兄さんの方が見るからに御曹司という雰囲気で、隠しきれないデキる男オーラが全身から出ているけど、よく見たら顔も似てる。
だけど慎吾、お兄さんのこと苦手みたいね。
いつもニコニコしている慎吾が、珍しく顔をこわばらせている。
まあいくら家族っていっても、金持ちだと色々ありそうね。骨肉の争いとか、遺産相続でも揉めるっていうし?
「はじめまして、慎吾さんとお付き合いさせて頂いてる櫛田真由です。
慎吾さんのお兄様とお会いできて光栄です~」
頭のなかでは勝手に色々なことを邪推しながらも、いつもの数倍よそゆきの声と笑顔でお兄さんに挨拶する。
こっちの子は、もしかして彼女?」
立食形式のバイキング。
内心高級料理を片っ端から食べたい衝動にかられながらも、シルバーグレーのネクタイをした慎吾の横でおとなしくしていると。
セレブ男性らしき人が、薄笑い浮かべながら、いきなり慎吾に近づいてきた。
ずいぶん親しいみたいだけど、もしかして......。
「お久しぶりです、兄さん。
......うん、彼女の、櫛田真由さん。
真由、僕の一番上の兄だよ」
予想通りお兄さんだったみたい。
一番上ってことは、今回結婚するお兄さんの方ではない方ね。
お兄さんの方が見るからに御曹司という雰囲気で、隠しきれないデキる男オーラが全身から出ているけど、よく見たら顔も似てる。
だけど慎吾、お兄さんのこと苦手みたいね。
いつもニコニコしている慎吾が、珍しく顔をこわばらせている。
まあいくら家族っていっても、金持ちだと色々ありそうね。骨肉の争いとか、遺産相続でも揉めるっていうし?
「はじめまして、慎吾さんとお付き合いさせて頂いてる櫛田真由です。
慎吾さんのお兄様とお会いできて光栄です~」
頭のなかでは勝手に色々なことを邪推しながらも、いつもの数倍よそゆきの声と笑顔でお兄さんに挨拶する。