悪役の私
早速居酒屋で乾杯をして、優にプレゼントを渡す。
「あ、、。ありがとう、、、。」
どうしてそんな戸惑っている顔をするのだろう。
私が優にプレゼントをもらった時、私は泣きそうなほど嬉しかった。
もう少し、喜んでくれると思ってたなぁ…。
私は少し下を向く。
「実は…」
そう言って優が鞄の中から気まずそうに取り出したのは、ネイビーのマフラーだった。
それは明らかに手編みのもので。
「内緒にしとくのが普通だとは思ったんだけど、内緒にするのもなんかなって思って…。」
優は申し訳なさそうな顔で私を見る。