もう一度出会えたら
「何?」


ブォーンとなっていたドライヤーのスイッチが切られ静かになると彼の足の間に


座らせられるようにソファの上に引っ張りあげられた。


彼が手櫛で髪を梳きながら、私の耳元に口を近づける。


『菜々さん、可愛い』


耳元で言われた言葉に、胸がサワサワと落ち着かなくなる。


『僕のものだって…確認させてくれる?』


背を向け座ったままの私にとどめの一言を放つと、胸とお腹の奥のあたりが


キュッ〜と痛いほど締め付けられた。首を縦にして彼に応えると


『はぁ…僕今、めちゃくちゃ幸せです』


彼が私の肩に顎を乗せため息を吐いたかと思うとそう言った。


それがすごく嬉しくて彼が私といてそう感じてくれている事に今まで味わった


事のない幸せを感じる事ができた。


「…私も幸せ。涼くん大好き」


そう言うと私のお腹に回された彼の手に力が入った。


そしてそのまま、彼は私の体を抱き上げベッドの上に運んだ。
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