副社長は甘くて強引
ワイシャツ姿になった彼が私の体を軽々と抱える。横抱きにされた私が下ろされたのはベッドの上。息をつく間もなく再び唇を塞がれる。
時に熱く激しく、甘く優しい彼のキスに翻弄されていると、モヘアニットの裾から彼の手が忍び込んできた。素肌の上を彼の温かな手がすべる。その手は上へ上へと移動していき、ブラジャーをめくり上げる。
「……ぁ」
小さく声が漏れてしまったのは、彼の大きな手で胸の膨らみを包み込まれたから。その間もくちづけはさらに熱を帯びていく。
太陽の日差しがまぶしい時間帯にこんな行為に及ぶなんて不埒(ふらち)すぎる。でも火照った体は彼をたしかに求めている。
熱い吐息とともに恥ずかしい声がまたこぼれ落ちる。
私、もう……。
理性を失いかけたその時、スマートフォンの着信音が部屋に響き渡った。
これは私のスマートフォンの着信音ではない。
「……んっ」
唇を塞がれたまま声をあげると、彼の背中を叩く。
しかし彼の動きが止まったのは、ほんの一瞬。着信音を無視したまま、今度は私の耳たぶを甘噛みする。
「……ぁ」
弱い箇所を攻められた私の体がピクリと反応してしまう。そんな私の様子を見た彼の口もとが満足そうに緩んだ。
「京香は耳が感じやすいようだね」
着信音が鳴り響いているにもかかわらず、わざと耳たぶを甘噛みして反応をたしかめるなんて意地悪だ。