Blue Snake
「ひひひっ。嫌そうな顔してるねー」
清水凛はたれ目をギュッと細くして笑った。
右だけ長い、アンバランスな髪がゆらゆらと揺れている。
当然嫌な顔をするだろう。
だって、私はお前が嫌いだからな。
「こんばんは。それでは失礼します」
変な波風を立てないようにするには、この場から去るのが1番だろう。
私はカートを押し、前に進む。
清水凛の目の前を通り過ぎようとした。
その時。
清水凛は口元に孤を描き、しししっと堪えるように笑った。